2021年3月20日土曜日

植木等さんに奇跡的にサインをもらったときのはなし

 


引き出しの整理をしていたら、

30年くらい前に植木等さんにもらった、奇跡のサイン入りのTシャツが出てきた。

懐かしいので、

その、植木等さんにサインをもらったときの話。

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学生のときに観に行った、植木等さんと大地真央さんのミュージカル舞台。

終演後、

植木さんに直接お会いしたくて(当時「植木等とクレージーキャッツ」にとてもハマっていた)、

裏口で出待ちをしていた。


サインが欲しかったけれど何も持っていなかったので、

たまたま目の前を通りかかったスタッフの人に、

マジックを借してください、と声をかけてみた。



するとなぜか、その裏口から、建物内に通された。

そこらへんのマジック適当に使ってください、と言って、スタッフの人はそのままどこかへ行ってしまった。

わたしはたぶん、裏方スタッフと間違われたのだ。


チャンス。ここは…楽屋に続いているぞ。

と、そのままどんどん進んで、植木等さんの個室をみつけた。


わたしは息を吸い込んで、そのドアをノックした(恐い物知らずの18才だった)。

(向かい側には大地真央さんの暖簾)

 
部屋には植木等さんご本人がいらっしゃって、神々しくておののく。


いきなり楽屋に押しかけたみすぼらしい格好の、知らない若者のわたしに、

お付きの人は、どなたですか、と、不審顏。


ファンです、サインください、

と正直に言うと、

アポなしでそういうのはちょっと、と、そのお付きの人に制された。


それをみていた植木等さんご本人が、

「まあいいじゃないか」

と言ってくださって、


なんと、サインをもらえることになった。

押しかけてみてよかった!!


とはいえ、わたしは色紙やスケッチブックなどいっさい持っていなくて、

先ほど借りたマジック一本だけを握りしめている状態(完全なる見切り発車)。


植木さんも、何に書けば?という具合に戸惑っていらっしゃった。


結局、その日着ていた古いTシャツしか選択肢がなくて、

そのヨレヨレのTシャツをピーンと広げて、

貴重なサインを書いてもらったのでした。


さらに、やさしい励ましの声までかけていただいて。
 

レコードで聴いたり、テレビで観たりするご本人はほにゃらかな雰囲気だけれども、

実際にお会いすると、とても大物感漂う、凛とした方だった。

とてもかっこよかった。


無茶したけど、無茶したかいがあった、1991年の、奇跡のサイン。

貴重。。


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