2013年3月8日金曜日

木登り


 窓の外から「ママー」と呼ぶ声がするのでベランダに出てみると、

 向かいの大きな木から息子が顔を出していた。

 3階の我が家と同じくらいの目線。
 



 いーねー!

 と言いながらも、微妙にハラハラする。


 どんどん登れ、という気持ちと、

 落っこちないでね、という気持ちと、

 隣り近所のお宅に迷惑じゃなかろうか、という気持ち。


 
 いーねー、やっほう。

 わたしも登る。


 そんなふうに単純に素直に、その瞬間を楽しめたらいいのにな。

 わたしはいつのまにかおとな、そしてまぎれもなく母、になっちゃっているのだな。


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