朝、吉田さんが送りに来てくれて、
手作りのおにぎりを差し入れてくれた。
かわいい包みに、ウェットティッシュまで入っていて、男性なのにわたしたちより女子力高いよね、、と、わたしとゆう子さんで驚いた。
吉田さん、何から何までありがとう!!
伊賀さんはほかのライブのため一旦東京に戻り、
ゆう子さんが代わりにハンドルを握ることに。
手近な高速の入り口から入って大阪に向かったところ、
どうもどこかでなにかを間違えたらしく、まず名古屋の環状線をひとまわりぐるりと回って(円が比較的小さくて助かった)もと入った場所を通り過ぎ、しかもナビがしつこく高速を降りろ降りろと言うので、一度高速を降りてUターン。
わたし、環状線ってつい回りがちなんですよね〜
というゆう子さんの発言にゲラゲラ笑いながら、気を取り直して改めてナビ通りに大阪へ向かう。
そうこうするうち、
もっと大きなわたしのヘマが発覚。
なんとその日の宿の予約が取れていなかったのだ。
前日の日付で取ってしまっていたらしく(完全なる初歩的ミス)、
しかも当日はもう予約一杯で取れないとのこと。
慌てて新たに宿を探しはじめることに。
ひとり3,000円くらいの予算で考えていたので、そんな安い宿はなかなか簡単にみつからない。
今回ツアー日程が丸かぶりのリクオさんチームにちょっと話を聞いてみよう、と、メンバーのササクラくんに連絡。
さっそくリクオさんに相談してくれて、リクオさんまで巻き込んで宿探し。
「俺がマーサに泊まることにして(リクオさんはカフェ・マーサのおふたりととても親しい)、俺たちが泊まる予定のホテルに泊まったら?」
と提案してくれて、
やったーありがとうございます!
と、ホテル代を確かめるとそこは完全に予算オーバーだったので断念(リクオさんありがとう、スミマセン)。
さらに探すと、西成区の方に、予算内の、とても安くて評価も良いホテルを発見。
一部屋空いていたのでなんとか確保。
ひゅう。
いろんな人にご迷惑をかけ、ほんとスミマセン。
宿探しであちこち連絡しているうちに大阪に入り、
途中のサービスエリアまで今回の大阪京都ライブを取り仕切ってくれているお音楽感謝の中上くんが迎えに来てくれて、ゆう子さんと運転交代。
ムジカジャポニカへはすんなり到着。
のんびりお茶をする時間まであった。
ムジカでは、共演の杉瀬さんの歌声にすっかり魅了された〜
しっとりと艶やかで、とてもきれいな声。
いい曲ばかり。
そして良すぎる人柄(笑)。
イノトモのステージでは、
ゆう子さんのフルートと安宅くんのクラリネットが登場。
ゆう子さんにとってはドキドキのフルートステージ初披露だったわけで、
朝から車にこもってひとり猛練習したり、
とにかくがんばってくれていたのだけれども、
本番に緊張して、
肝心のところで
「ブヒっ」
という音を出しちゃってた 笑
あ、ゆう子さん「ブヒ」やっちゃった、
と思うとおかしさがじわじわとこみ上げてきて、
でもとても静かで大切な曲だったので、
ひたすら歌に集中して、かろうじて演奏中に笑わずに済んだ。
(本人はショックでそんな気持ちじゃないよね、ごめん)
その後、演奏中にギターのストラップが突然切れ(これまでではじめて!)、
なんとか右腕で支えながら曲の終わりまで演奏し、
お店の人にストラップをお借りして付け直す間(ひもをネックに結ぶ作業に数分かかる)、ゆう子さんと安宅くんにフリースタイルで演奏してもらうというハプニングも(そのときの演奏はとてもかっこ良かった)。
最後の最後に、ギターをギター置きに置いたらふわりと前のめりに倒れ、
それを1番前の席の人がさっとキャッチしてくれてセーフ、
という冷や汗な場面もあった。
アンコールでは、予定にないダブルアンコール(!)をいただき、
即興の「春の小川」を杉瀬さんとふたりでドキドキお届けしました。
この一日で、一年分のハプニングやっちゃったんじゃないかな、という印象。
ライブ後、近くでリクオさんチームが打ち上げをしているというので、
昼間のお礼とお詫びも直接伝えたくて、打ち上げに合流させてもらった。
豪華メンバーに加え、スチョリさんも一緒だし、途中でウリョンくんも合流。
なかなか濃密な大阪の夜。
翌日の京都に備えて、深くなる前にお店を後にし、
ちょうどスチョリさんが今日泊まる予定のホテル(午後急に予約したとこ)のあたりに住んでるというので、同乗してもらう。
途中、中上家で中上くんと安宅くんを降ろし、
スチョリさんとゆう子さんとわたしの3人で西成へ向かった。
ホテル近くでまず曲がる道を間違え、
恐ろしく細い路地を、
路地を行き交う何匹もの猫たち(とにかくそこらじゅう猫だらけ)を避けながらそろそろと進む。
あまりに細い道なのに加え、そこここに電柱がせり出しており、途中、ミラーをたたんだり、スチョリさんが車から降りて通行を阻む放置自転車を避けてくれたりしながら、やっとこさ到着。
ホテルは入り口も受付もとっくに閉まっていて、チャイムで受付の人を呼び出す。
迎えに出て来てくれた、日本人なのになぜか日本語がカタコトに聞こえるおじさんに到着がすっかり遅くなってしまったことを詫びつつ、チェックインのサインなどをする(次からはもっと早く来てくれとカタコトふうに注意される。ちなみに夜中1時半くらい。ほんとスミマセン)。
その間にゆう子さんは、スチョリさんとともに車を近くのパーキングに停めに行ってくれたのだが、
その道のりが恐ろしく怖かったらしい。
なんだか目つきの怪しい男たちが5〜6人、角からふらふらと車に近づいてきて、
車内をじろじろとみるのだそう。
比較的近所に住んでいるというスチョリさんもそんな体験ははじめてらしく、
「俺も怖い」
と言っていたそうだ。
ふたりして全速力でホテルに戻ってきて、
入り口でひと安心。
スチョリさんはわたしたちの無事を見届けると、にこやかに、しかし足早に帰っていった。
彼はいつもふにゃふにゃとしたゆるーい印象だけれども(演奏はとてもすばらしいけれども普段の様子はとてもゆるい笑)、
今回はとっても頼もしく感じたな。
どうもありがとう!
そんなわけで、
朝からの出来事をざっと振り返ると、
1.名古屋の環状線をぐるぐる(Uターンで解決)
2.本日の宿がないことが発覚(安宿発見)
3.ギターのストラップが切れる(ムジカに拝借)
4.ギターが倒れる(しかし受け止めてもらえる)
5.宿周辺の治安がものすごく悪くてゆう子さんが怖い思いをする(スチョリさんに守ってもらえた)
と、なんともまあハプニングに富んだ一日で、だけれどもひとつひとつなんとか上手くいった日だったわけです。
これでもうツアー全行程分のハプニングは使い切っちゃったはずだから、
翌日の京都はもうなんの問題もなく行けるだろう!
と、なんの根拠もなく、
安らかに眠りについたのでした。
(ゆう子さんは先ほどのことをしばらく怖がっていて、部屋に落ち着いてからも、"日本じゃないみたいだった"としきりに言っていた)