2012年10月4日木曜日

タイムスリップ

 
 劇団時代の友人が、久しぶりに劇団に顔を出しに行くというので、

 一緒に顔を出しに行った。

 
 未来劇場、というその老舗劇団には、20才くらいから3年ほどお世話になった。

 音響志望で入り、音響効果を担当させてもらいながら、

 劇団員としてなかなか濃密な日々を送った。

 
 入ってすぐのころ、別の機会にわたしは歌に目覚め、

 劇団の友人たちに歌って聴かせたりしているところを座長が目にとめてくれ、

 劇団主催のレビューショー(歌と踊りのきらびやかなショー)に出演させてもらえることになった。

 そのレビューショーで演奏してくれていた人たちがジャズの人たちで、

 それをきっかけにジャズの仕事をくださり、

 ジャズをまったく知らなかったわたしに、座長や、看板女優の水森亜土さん等がたくさんいい曲やいい歌手を教えてくれて、レコードも譜面も亜土さんのライブラリからたくさん貸してもらったりして、
 
 そんなふうにジャズのスタンダードというものを少しずつ知るようになり、

 ジャズ歌手でもある亜土さんに付いてまわって(とにかくかわいがってくれた)、

 本当にたくさんの栄養をもらった。


 そんな、とにかく恩ありまくりの、

 わたしが曲を作り始める前の土を耕して肥やしてくれたこの方々には、

 感謝してもしきれない。


 そんな未来劇場の稽古場に久しぶりに顔を出させてもらって、

 あの頃の役者さんたちがまだ変わらずがんばっていて、

 座長もぜんぜん変わってなくて、

 ああもう、タイムスリップしたようだった。


 時間が経ってもあたたかく受け入れてくれてありがとうです。

 声をかけてくれた友人にも感謝。


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