2013年2月8日金曜日

祖母のお見舞い

 
 千葉に住んでいる祖母が腰を悪くしたというので、祖母宅にお見舞い。


 顔を見せるとうれしそうだった。

 小学生の頃に覚えた歌をいくつか歌ってくれたり(完璧に)、

 小学生で習った古文の詩をそらでとなえたり(完璧に)、

 それはいつ会ってもそう。

 すごいな。年はとっても心は女学生の頃のままみたい、と会うたび思う。

 
 戦前に生まれて、当時は水道も通ってなくて井戸から水を運んでいて、薪で料理をして、戦時中は満州で暮らし鉄砲の玉も近くを飛び交い、戦後の引き上げにもまれ、明治生まれの恐いお姑さんにもまれ、こどもを育て、祖父が他界して、

 今は娘のそばのアパートで一人暮らし。携帯でメールもうてる(絵文字もできるらしい)。

 時代の流れなんかおかまいないしに、少女の頃の歌を優雅に歌う。

 そして今とてもしあわせだという。

 
 これを強さ、というのだろうか、どういうのだろうか、

 
 祖母は腰は痛いながらも

 しゃんと元気にしていた(無理していたかもしれないけれど)。


 ここが痛いんよね、というところを、さすってあげてみた。

 もしかしておばあちゃんをさすってあげたの、はじめてかもしれないと思いながら。

 それくらいどこも悪くなくてずっと元気だったから。

 
 ちょっとしたおかずをつくって、

 祖母の家を後にした。


 忙しさにまぎれて、

 いろんなことが後回しになりがちだけれど、

 無理してでも行ってみてよかったな、と思った。

 
 

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