2020年9月21日月曜日

あたらしい いちにち のエピソード

 
 


 Eテレ「いないいないばあっ!」で

 わたしが提供させてもらった新曲「あたらしい いちにち」が 

 はるちゃん、ワンワン、うーたんの歌で、ときどき放送されています。  

 うれしい。    


 この曲についてのエピソードを少し。  

 

 新型コロナの影響で世の中が完全に自粛モードで、  

 準備していたライブツアーが次々となくなって、  

 どこにも行けなくて、誰にも会えない頃。 

 

 お世話になったライブハウスやカフェ、親しい飲食店や、音楽仲間、スタッフの人たち、 

 たくさんの人たちの力になりたいけれど、 

 ちっぽけなじぶんでは、財力も、なにかを動かす力もなさすぎる、 

 と、じぶんの無力さを感じていた。  

 そんな中、 

 時間はたくさんあるので、 

 前にボイスメモで録っておいた、

 つくりかけのこの曲のメロディに、 

 歌詞をつけようとしていた。

 ハミングの状態で録音したものをイヤホンで聞きながら、 

 近所を歩く。  

 歩きながら、ことばを降ろす。 

 つくりながら、なんだかとてもワクワクしていた。

 "あたらしい" 

 というフレーズとともに、

  次々とことばが降りてきはじめたとき、 

 もしかしたらこの曲は、 

 たくさんの誰かを笑顔にできる曲になるかもしれない、

 そんな、漠然とした高揚感があった。

 心がドキドキして、

 ああ早くかたちにしたい、 

 そんな気持ちでことばを紡いで、 

 メロディのつづきをつくっていった。

 3日くらい、納得がいくまでこの曲に没頭していたとおもう。

 そうして、 

 「あたらしい世界」という動画作品にして公開したところ、 

 それを目にしたNHKの熱海さん(以前いっしょにお仕事をした方)から連絡がきた。 

 

 Eテレの"いないいないばあっ!"に、改めて歌詞をつくりなおして提供してほしい、とのこと。 

 ("びびびーん!と心が震えた"、と)  
 

 あのとき感じたワクワクはこれだったのか、とおもった。

 なんて素敵な流れだろう。  

  そうして、熱海さんと相談しながら、こどもにもわかりやすいような歌詞に改めてつくり替えて、 

 「あたらしい いちにち」という曲ができました。

  録音はいつものメンバー、ベースの伊賀さんとドラムのゆう子さんに加えて、テューバの関島さん、ユーフォのゴンドウさん、そしてフルートはゴンドウさんのお嬢ちゃんにも演奏で参加してもらって、 

 





 とてもとても愛着のわく曲になりました。

 はるちゃん、ワンワン、うーたんの歌もとってもいい感じで、さいこうです。  

 どうもありがとう。 

 

 あのときのワクワクと情熱が、まさに、今に繋がってる。

 はるちゃんとワンワン、うーたんが歌う"あたらしい いちにち"は、 

 iTunesとレコチョクの配信で聴けるみたいです♪

  https://columbia.jp/prod-info/COKM-42962/  

 

2020年9月8日火曜日

夏の夕暮れ




 今年の初めくらい。
 (と思い込んでいたけれど、よーく考えてみたら、1年前くらいかも)

 ライブ会場で、ベースの伊賀さんと久しぶりに会った。

 
 少しだけ話せたひとときに、わたしは、新作の制作にここのところずっと取り組んでるんだけれど、全然進まないんだよ、と、少しだけ弱音をはいた。


 伊賀さんは、もともとわたしがオリジナル曲をつくりはじめる前(おそらく1995年頃?)からの音楽仲間であり、イノトモバンドの創成期からの重要メンバーではあるけれども、これまでに、そういう相談はしたことがなかったかもしれない。


 そうしたら伊賀さんが、

 俺ができるものをやってあげるよ、と、そのとき申し出てくれたのだ。

 
 伊賀さんを知っている人ならわかると思うが、

 彼はとにかく関わる全ての人に好かれる最高の人物ではあるけれども、

 とはいえ、

 いつもどこか、謎めいている。


 こちらが全面的にオープンだとしても、いつも、どこか、というか、半分以上、なにかを隠している。ようなふう。に、みえる。


 
 なので、彼のそのありがたい申し出に、

 本当?ありがとう!!

 と飛びついて喜びつつ、

 ...本当に本当かなあ?

 と、少しだけ、そういう気持ちもあったのでした。


 
 けれども。

 伊賀さんの気持ちは本当だった。


 ちゃんと、

 改めて作品にがっつりと関わってくれて、

 しっかりとアレンジしてくれて、

 トラックの演奏の内容はわたしはまったく関わらないまま(というか、鶴の恩返しのように、つくっている最中の障子の向こうをみせてもらえなかった笑)、

 ただ、

 歌うだけ、

 の世界をつくってくれました。


 そしてそのやりとりは、とてもクールだった。
 
 (この作品の制作において、過程はすべて、メールとデータのやりとりでした)

 

 この作品を通して、

 伊賀さんのことが少しわかったような、

 それでいて、謎がまた、さらに深まったような。


 ともかく、

 アレンジを伊賀さんに全面的に任せたことは、
 
 わたしにとって、とても刺激的なことでした。


 そういう意味で、

 この作品でわたしは彼にすべてを委ねて、

 "伊賀航"の紡ぎ出す世界に漂っている、そんな感覚でいました。


 信頼、リスペクト、委ねる、ワクワク、可能性。


 素敵な仲間に、恵まれている。

 そうして、素敵な作品が、また、うまれました。


 どうもありがとう。



伊賀航プロデュース作品

夏の夕暮れ / アエルカナ

1.夏の夕暮れ
イノトモ/作詞・曲、うた
伊賀航/アレンジ、ピアノ、ベース、録音
北山ゆう子/ドラム、キーボード
近藤祥昭(GOK SOUND)/録音
伊藤優子/ミックス

2.アエルカナ
イノトモ/作詞・曲、うた
伊賀航/アレンジ、プログラム、ギター、ミックス

デザイン:進藤一茂

ご購入はBASEショップへどうぞ↓(9月9日0時よりご購入いただけます)

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注)こちらの商品は、配信ダウンロード版となります。
※デジタルコンテンツはクレジットカード決済のみ購入ができます。
※スマートフォンには対応しておりません。PCのみ対応しております。
※音源データはzipファイル、mp3オーディオデータとなります
注)こちらの商品には、歌詞カードはついておりません
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※noteでも試聴&購入が可能です。
こちらには歌詞を載せています。
 

2020年7月5日日曜日

Green Sketchツアーファイナル@吉祥寺キチム、ありがとうございました!



 Green Sketch ツアーファイナル@吉祥寺キチム、ありがとうございました!

 3月8日に予定していたライブが、やっとできました。


 開催にあたっては、会場のキチム、メンバー3人、スペシャルゲストの原田郁子ちゃんとも話し合いをして、

 今回は再延期せずに、新型コロナ感染へのガイドラインをしっかり守ってやりましょう、という流れになったのでした。

 
 そういうわけで、当日は巻きメジャーを持参して、

 お客さんとの距離、メンバー同士の距離、等をしっかり測りながら、

 ほかにもいろいろと対策をして、

 みんなが安心して演奏を楽しめるようなかたちにしました。


 まだ少し、のびのびとできる状況ではなかったですけれど、

 ライブ自粛明けのお客さんありの最初のスタートとしては、なかなか良いかたちだったんじゃないかな、と思います。

 なにしろ、大好きなキチムで、またお客さんたちの前で演奏できたことが、とてもありがたかくうれしかったな。

 マスクの向こう側のお客さんの表情も想像しながら。

 それぞれの場所で配信をみてくれている人たちにも思いを馳せながら。


 これからもまだしばらくライブは、模索しながらのかたちになるとは思いますが、
 
 どうぞよろしくお願いいたします♪


 みなさまからのたくさんの投げ銭応援も、どうもありがとうございました!!!


 

2020年6月24日水曜日

6/27(土)吉祥寺キチム Green Sketchツアーファイナル延期公演



今回は、イベント開催についてのガイドラインを守りながら開催することにいたしました。

ステージと客席の距離を2m以上取り、

お客さま同士、お互いに十分な距離を取っていただける予約人数とし、

ライブ中のこまめな換気もいたします。

そして、この状況で会場に来れなくなってしまった方や、遠くて来れない全国(世界)の方に向けて、生配信でもお届けすることになりました(※スペシャルゲストの原田郁子さんとのセッションは会場のみになります)。

配信URLはこちら
https://youtu.be/F32k5OS2zDg

配信は無料でご覧いただけますが、よろしければ、パスマーケットでの投げ銭応援をよろしくお願いいたします。

(いただいたお気持ちは、配信協力スタッフ、キチムとシェアさせていただきます)

パスマーケット
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01av7u111kvbf.html

出演:Green Sketch(イノトモ/ゴンドウトモヒコ/徳澤青弦)スペシャルゲスト:原田郁子

open18:00/start18:30
(※スタート時間が30分繰り上げになりました)

ご予約 3,800円+1ドリンク別オーダー
当日 4,000円+1ドリンク別オーダー

(会場のご予約については、キチムにお問い合わせください。残席わずかですhttps://kichimu.wixsite.com/2020/green)

※ 開催にあたりましては、コロナ感染の状況に応じて急な変更もあるかもしれませんが、ご理解とご協力をどうぞよろしくお願いいたします。


2020年6月13日土曜日

22周年ライブ、ありがとうございました!



 
 22周年ありがとう生配信ライブ@下北沢lete、

 どうもありがとうございました。

 おかげさまで、今のじぶんなりに、なんとかうまくいったかな、と思える夜になりました。


 初めての自分発信のyoutube生配信ということで、

 この日のために、

 毎日いろいろ実験しました


 良い音、良い映像で届けたいとおもって、

 日々、頭がパンクしそうになるほどいっぱい調べて、

 必要な機材を導入して、

 実験して、失敗して、

 友人たちにも力を借りて、

 最終的には、なんとかかたちになったんじゃないかな、と思います。

 (まだまだ課題はあるけれども)

 ひとまず、ほっとひと安心。


 初めての、無観客生配信ライブをやってみての感想。

 ・ライブの数日前から、まだライブを観てもないのに投げ銭サイトからおひねりをくださる方が何人もいらっしゃって、これは本番失敗できないぞ...と、すごく緊張する。

 ・25人でいっぱいになる小さなleteのライブを、会場に入れる人数のその何倍もの人たちが同時に観て楽しんでくれていて、配信ライブならではの拡がりを感じた。

 ・普段ライブに足を運ぶことができない子育て真っ最中の方が、こどもと家で観れてうれしかったです、と何人か感想をくださって、普段ライブに行きたくても行けない人たちと、そんな時間を共有できた喜び。

 ・わたしがライブに行ったことがない地域の方や、日本全国、いろんな場所からみてくださっている方々がいて、遠くてもこんなふうに同時に繋がれるんだ、と、うれしい気持ち。

 ・ライブ中にみなさんが書き込んでくれるコメント。普段ライブをやっているときは、目の前のお客さんは静かに聴いてくれていて、その心の中はわからないけれど、配信だと、リアルタイムのコメントで、あ、この曲好き、とか、わたしの発言につっこんでくれるコメントとか、そういうのを目にして、みなさんの心の声を聞きながら演奏できるのって、おもしろくて貴重だな、とおもった。

 ・そういうわけで、目の前にお客さんがいなくても、なんとなく繋がってる感じ、とか、一緒の時間を共有できてる感覚が、じんじんしてました。

 ・まとめ。配信ライブは、準備もいろいろ大変だし、いつもと違うかたちで、とてもとても緊張するけれど、結果、とってもたのしかった!やってよかった!という感想。


 そして、みなさまからのたくさんのおひねり、お気持ち、あたたかいメッセージをいただいて、とてもうれしかったです。

 leteの応援にもなって、まちのさんへの普段の恩返しをすることもできました。


 本当にどうもありがとうございました。


 youtubeのアーカイブは明日6/14(日)までご覧いただけます。
 https://youtu.be/c7aNJMHXsaE

 おひねりも、明日まで承っています♪
 https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/015cn41107jnc.html#detail 

 

2020年5月29日金曜日

22周年ありがとうスペシャル生配信LIVE

【22周年ありがとうスペシャル生配信LIVE】

6月7日(日)下北沢lete

"イノトモ22周年ありがとうスペシャル弾き語りワンマンライブ”

1998年6月に"溶けてゆく午後"でデビューして、この6月でまる22年!ということで、これまでにリリースしたすべてのアルバムをひとつひとつ振り返って、エピソードなどをお話しながら歌います

※無観客配信ライブとなりました

【生配信は19:30より】

こちらからご覧いただけます↓

https://youtu.be/c7aNJMHXsaE

21:30頃終演予定

(※アーカイブは1週間残す予定です)

配信は無料でご覧いただけますが、PassMarketでの投げ銭、おひねりを承ります。

応援よろしくお願いいたします♡↓

https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/015cn41107jnc.html#detail

2020年5月12日火曜日

宇宙銀行的な、いくつかのエピソード


 世の中のこの状況の中、

 ライブが全然できなくなってしまって、

 音楽仲間のみんなや、自粛営業をしなくてはいけない様々な職業の方々は、多かれ少なかれ収入が減ってしまって、いろいろ大変だし、それぞれに、模索中だと思う。


 わたしももちろんそのうちの一人なんだけれども、

 金銭的には、じつは、今のところは、めちゃめちゃ困ってる、という感じではない。

 (現実逃避かもしれないけれど)


 自粛前、ちょこちょことランチに出かけたり、夜ごとに飲み歩いていたぶんの出費が減って、

 そんな中、少しずつだけれども通販や、印税や、CMのギャラなんかが時々入ったりして、

 収入は減りつつも、まあなんとかギリギリ暮らしていける感じ、ではある。


 お金がなければないで、そのまんま受け入れて暮らすし、

 "宇宙銀行的"なものにも、ずいぶんと助けられてきたと思う。

 せっかくなので、そのいくつかをご紹介してみます。

 
 【NY】

 NYに、友人に10万円を借りて行ったら、帰りの飛行機で近くに座っていた知らない人に、10万円振り込んでもらえたはなし。(そのエピソードはこちらhttps://inotomo73.blogspot.com/2015/03/21ny.html)



【房総のタクシー】

 千葉の房総の、駅からずいぶんと遠い海辺でのラジオイベント出演の帰り。

 楽屋代わりの宿から駅までタクシーで30〜40分くらいの道のりの途中、

 半分以上進んだあたりで、大事な忘れ物を思い出した。

 でもその場所から忘れ物を取りに戻ってまた駅に行くとなると、料金がめちゃめちゃ嵩む、、

 と心配していたら、わたしのギターをみた運転手さんが、

 お嬢ちゃんが歌ってくれたら、忘れ物を取りに戻る往復分はマケてあげるよ、

 という。

 わたしはタクシーの車内でおもむろにギターをケースから取り出して、歌った。

 選曲は覚えていないけれど、おじさんの好きそうな曲を歌ったんじゃないかな。

 運転手さんは喜んでくれて、そして本当に往復分のずいぶんな距離を、料金メーターをオフにしてくれた。 わたしはお礼に何曲も歌った。走る歌声喫茶。

 房総の運転手さん、ありがとう。



【青汁屋さん】

 息子をお腹に授かって、臨月の頃。

 当時はずいぶんとのんきに暮らしていて、出産費用が実際にちゃんと払えるかどうか、なくらいのギリギリな感じだった。(出産後に武蔵野市に申請すればちゃんとお金が届くんだけれど、ひとまず産む時に支払わなければならないその実費が実際に危うかった。サバイバル出産。笑)

 その出産費用をとりあえずつくるために、お腹がパンパンの妊婦にもできるちょうど良いバイトないかなー、とおもっていたら、散歩の途中にちょうど通りかかった駅前のガード下の、3畳くらいのスペースの店舗の閉じたシャッターに、バイト募集の張り紙がしてあった。

 ためしに問い合わせてみると、オーナーさんが、自宅の低速ジューサーをその店舗に持ってきて、三鷹の畑から直接仕入れてきたケールを使って、青汁スタンドを始めてみよう、と思っていたところだそう。

 あなたが働いてくれるなら、お店をオープンすることにします、と、なんともゆるい。

 時間帯も、わたしの自由。

 オーナーさんが運んできた採れたてのケールを低速ジューサーで絞り、1杯200〜300円で売る。

 そしてじぶんでもちょこちょこ飲む。(冬場のケールはとても甘くて美味しいことを知った)

 "健康青汁スタンド"みたいなものが世に浸透する前の時代で、

 当時はまだ若干、罰ゲームてきな印象だったそれは、

 日に何杯も売れるわけではなく、

 しかもわたしの気の向いた時間にふらりと2〜3時間開ける感じで営業していて、

 わたしのバイト代の方が、売り上げよりもだんぜん多かった。

 でもオーナーさん的には、ご自分のいくつかの事業のうちのひとつの気まぐれ青汁スタンドに、そんなに利益を期待してるわけではない様子で、

 そのままゆるーく、本当に生まれる直前でお腹がパンパン過ぎてわたしが青汁スタンドの小さな扉をくぐれなくなるくらいまで、のんびり雇ってくれていた。

 
 そして、もう生まれそうなので行けなくなりそうです、と伝えると、そこでそのお店は閉じたのでした。

 まさに、わたしの出産費用だけのために奇跡のように一瞬だけ吉祥寺のガード下に現れた青汁スタンド。

 わたしは臨月のその数ヶ月、冬の甘い採れたて無農薬ケールの青汁で日々健康をいただきながら、バイト代までいただいていたのでした。

 その同時期に、出産費用と同じ額くらいのCMの仕事が突然入って、

 これはもう、完全に宇宙銀行だなあ、お恵みだなあ、と感じていた(わたしの勝手な造語だったんだけれど、ネットで調べたら出てくるから、そういう概念があるのだろう)



 【古道具屋のアルバイト】



 自宅から徒歩30秒くらいの場所に、古道具屋さんがあった。アンティークショップではない。ガラクタ屋のたぐい。

 ある日通りかかると、お店番の女の子が、わたしはそろそろやめるので、代わりにお店番やりませんか、と話しかけてきた。そんな感じで入り込んだ古道具屋さん。

 お店番をしながら、ギターを弾いたり、曲をつくったり、ラジオにリクエストのファックスを送ったり、かなり自由きままにやっていた。

 店主のおじさんがどこかしらから仕入れてきたガラクタの数々を並べ、時々ハタキをかけたりする。お客さんはあまり来なくて、基本はずっとヒマ。

 漫画を読んだり、好き勝手に過ごしながら、おじさんがトラックで帰ってきたときだけ、ピカールで手近の品物を磨き出す。そんな日々。

 そのお店もやはり、売り上げよりもバイト代の方が多くて申し訳ないくらいだった。

 店主のおじさんは裕福には全然見えなかったけれど、日々とっぱらいで、1日の終わりに現れて、くしゃくしゃの千円札を何枚かくれた。

 自宅がとても近かったので、お腹が空いたら同居人にごはんをつくって届けてもらったり、とてつもなく自由だった。

 デビュー後もしばらくこの店に居て、曲を生み出していた。嘘みたいなゆるゆるのバイトだった。

 

 ずいぶんと長くなってきたので、今回はこのあたりまでにしておくけれども、

 ほかにも、元手もないのに見切り発車でアルバム作品をつくり、何十万円も振り込まなくてはならない期日のその直前に、急に必要な額の何倍もの予期せぬ振り込みがあってギリギリ助かった、とか、エピソードはまだまだある。



 これを読んでくれている人も、

 そんな、じぶんに起こった"宇宙銀行"的な、お恵みエピソードをいくつか思い出してみると、

 そんなモードがどんどん加速していくかもしれないよ。


 目の前の不安に振り回され過ぎずに、

 宇宙を信じられる感覚、というか。

 委ねる感覚、というか。

 
 どう転がっても、結果OK、みたいな。

 
 
 今は大変な時期だけれども、

 きっと大丈夫。

 大丈夫じゃなくても、大丈夫。

 
 思い切り、この世界を味わおう。

 
 そして、落ち着いた頃に、笑ってまた会いましょう。