2007年7月19日木曜日

能古島

 福岡でわたしの好きな場所、のこの島に行った。

 姪浜の港から、船で10分。




 島についたとたん、今日は非常に暑い日だ、ということに気付く。島だけが暑いのか、福岡全体が暑いのかは分からないが、とにかく暑い。

 風もない。そしてじりじりと焼き付ける太陽。


 でもまあとりあえずはまず、のこうどんを食べる。




 麺が細くておいしい。




 そしてレンタル自転車を借りて、島めぐりに出た。

 数分も走ると、あとはずっとずっと上り坂。

 炎天下、予想以上にハードな道のり。

 母もわたしも汗だくで、自転車を押しながら上る。



 
 とにかく暑く、日差しは強い。

 ときどき、眼下に海が見える。

 途中何度も、もうここいらへんでいいだろう、とか、頂上遠いなあ、とか、へこたれそうになるが、なんとなく母もわたしもがんばってしまい、最後の急坂も無理無理上った。





 そうしてやっとこ頂上を通り過ぎ、下りのコースになってホッとしたのもつかの間、その下り道がちょっとワイルドな山道で、細くてガードレールがない上に、先日の台風の影響だろう、道中に木切れや葉っぱや石ころが散乱しており、少しでも気を許したら、道を外れて下まで落ちてしまいそうな勢い。小石や木切れにタイヤをひっかけて、いつでも落ちて良い状況。息子を乗せているので、かなりドキドキだ。しかも、下りている間じゅう、自転車のブレーキが、狂ったようにキーキーとなり続けている。この音にもハラハラだ。せっかくの森の静寂が、台無しなのだ。鳥たちは、なんだなんだと我先に逃げていくに違いない。

 そうこうしながらも、無事ふもとまで猛スピードで走り下り、レンタル自転車はこの島には向いてないんじゃないか(なにしろほとんどが坂だから)、と母と話しながら、自転車を返した。

 慣れない酷暑の探検モードであんまりに疲れ、そして喉がカラカラに乾いたので、帰りの船が出る時間まで、近くの喫茶店でお茶することにした。その喫茶店に行くにも、急坂を登る(自転車を返したので、徒歩で)。息子はさすがにもう弱音ばっかり吐いている。そりゃもうしょうがないよね。わたしも疲れたよ。
 
 お店で涼しい思いをしようと思ったのだが、ちょっと遠くから見ても分かるくらいに、お店のすべての窓は全開だ。どうやらこの島のお店は、ほとんどクーラーを使わないみたいだね、と母と言葉を交わしながら、お店までのラストスパートの階段を上る。

 やっとこお店に着いて、さあ冷たい飲み物を頼もう!というのに、いくら呼んでも、お店の人が出てこない。たっぷり5分~10分は出てこなかったんじゃなかろうか。

 でも、待ってる間に、お店のうちわで勝手に扇ぎながら、少しずつ暑さも落ち着いて来て、窓からの眺めを楽しむ余裕も出てくる。

 息子の「すみませーん!」という渾身の声がやっと、遠くにいたお店の人に届いて、涼しげな感じの素敵な奥さんがさらりと登場。母はアイスコーヒーを、わたしは「なにか炭酸を!」と注文をし、冷たくておいしいサイダーを、心ゆくまで飲んだ。





 いやもうこれで満足だ。すべてオッケー。冷たい炭酸ってさ、暑さも、疲れも、ふっ飛ぶよね。

 

 そんなふうにして、我々の小さな思いつきの旅は終わった。

 こんなにハードになるとは、誰も予想していなかったが。

 思いがけず、とても心に残る一日になった。

 
 レンタル自転車は、きっともう借りないと思うけどね笑(もし借りたとしても、平地のみ利用したい)。

 

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