2016年10月18日火曜日

いつからだろう


 
 ただ そこにいる

 こちらを見て笑う

 泣いてもかわいい


 少しずつ、歩けるようになる

 ごはんを食べる

 あそぶ

 健やかに眠る

 毎日それだけでよかった



 いつからだろう
 
 それよりももっと 

 いろんなことを

 求めるようになったのは


 ときどき、そんなふうに思う。

 
 宿題やったの?

 歯磨きは?

 お風呂に入って。

 髪ちゃんと乾かして。

 爪が伸びてる。


 日常のあれこれで毎日いろいろ言ってしまう


 ほんとは、なんでもいい

 ほんとは元気に生きてくれているだけでいいのに


 今のなにかにあてはめて、

 彼をきゅうくつにさせてはいないか

 コントロールしようとしてはいないか


 そのまますべてを受け入れて

 まずは認めてあげる

 そういうことがお互いにとって、どんなに楽な気持ちになることか


 彼が小さな頃の、すべてが喜びだったときのことを思い出してみる


 ほわほわのうんちさえも愛おしかったこと。

 その寝顔だけですべてが癒されていたこと。


 いつしか"日常"にまぎれて、

 大切なことを見落としてしまいそうになっている自分に気付く。


 18才で福岡の実家を出た自分としては、

 今の息子の14才という年齢を考えると、

 もうあと少ししか一緒にいれないかもしれない、

 と思い至って、時々はっとする。


 この日常は、永遠ではない。

 
 いろいろあれこれ言いそうになったときは、

 そのことをときどき、思い出してみようとおもう。


 

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