2008年11月8日土曜日

黄金町

  
横浜の、黄金町、という場所に初めて行った。

黄金町バザール、というアートイベントの中にある、カフェ「視聴室」でのライブ。

降り立った街はとてもあやしくおもしろく、小さなピンク色のスナックや居酒屋の中をジロジロのぞきつつ、わざと細い道を選んで歩く。

リハーサルと本番までに時間があったので、駅前の、とても細い作りの小さな焼き鳥屋に入った。

店内のテレビでは日本シリーズが流れていて、でもそれとは全然無関係の、常連風のおばちゃんと店主の黄金町的日常会話を小耳に挟みながら、「もしも宮中晩餐会に招かれたら」という本を読みつつ、熱燗をおちょこにそそいでチビチビ飲む。

時折、いったいここはどこなのか、という錯覚に陥る(宮中の晩餐会なのか、それとも黄金町か、はたまた熱気に満ちた球場なのか)。

そうしているうちにあっという間にステージの時間になり、熱燗でポっとあったまった感じで会場に。

時折頭上を通り過ぎてゆく京急電車の音や、突然鳴り出してなかなか止まない目覚まし時計(たぶんどこかのアートブースより)、なんかの参加も許しつつ、ステージを楽しんだ。

聴いてくれているひとりひとりの顔が見える、
歌がひとりひとりに届く感じを味わいつつ、

いい時間だった。

どうもありがとう。

 

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