競争が苦手なのは子どもの頃からで、
まず短距離走は、パン!というピストルの音と、それに伴う瞬発力と全力疾走の雰囲気が心の底から苦手で、
もし選べるならば"障害物競走"など、なんか網くぐったりハードル飛んだり指定の人を探しに行ったりする、気がほぐれるやつの方がだんぜん良かった。
というか、できるだけそういう類いから遠ざかりたいために「放送係」とかに逃避したかった。競争せずに放送だけしていたかった。
ちなみに、ドッヂボールもかなり避けたい授業だった。
ボールで誰かを狙い打つなんて。
そして打たれるなんて。
打たれるのが怖くて逃げまどい、
結局最終的に一番狙われるひとりになってしまう恐怖も、何度か苦々しく味わった。
そして当然、"頭脳的な競争"にももちろん弱く、
小学六年生の頃に親が私立女子校にわたしを入れるために通わせた"能開ゼミ夏期講習"もわたしにはかなり合っていなかったし(でも気付かずおとなしく通っていた)、
その後の模擬試験なども、ボンヤリキャラのわたくしにはとても場違いだった。
けれどもそれにも気付かないほどのぼんやりぶり。
そして最終的に、胃けいれんをおこした。
本人が気付かないので、身体がSOS信号を出したのだ。
胃けいれんを起こして吐いて入院してはじめて、
親も子も、「これはほんとうに無理だ」、と気付いたのだ。
それくらい、無理なのだ。
そんなわたくしが、生き馬の目を抜く(古い表現?)東京シティ(これも古い)でのんびりと暮らしている。
競争はナシに。
歌だけで。
まわりはみんなやさしいし。
たぶん大人になれば、
自分の好きな環境を自然と選べるのだろう。
いや、こどもの頃の経験も、たぶん必要だったのだろう。
ほんとうに自分に合った環境を自分で選ぶために。
結局はどんな体験も、"あり"なのだね。
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